概要
地球規模で環境問題が顕在化する中、製造業においても環境負荷削減に関する取り組みの一環として、循環経済への転換が進みつつある。産業製品を対象とした現状のリサイクル、リユースでは経済価値が低下するため、環境負荷の低減と経済価値の向上を両立する手段として注目を集めているのがアップサイクルである。
日立はアップサイクルを実現する手法の一つとして、スマート再生ソリューションを開発中である。本ソリューションは、使用済み製品の性能に直結する部品の高精度な状態診断技術と、当該部品の高機能化・高性能化を実現するゲルめっきを用いた表面改質技術により構成される。本稿ではその開発状況と今後の展望を述べる。