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日立はこのたび、ドイツFraunhofer IESE*1と共同で、人と自律的に動作する機械(以後、自律機械)が成長しながら安全かつ効率的に協調するための安全機能動的切替え技術を開発し、自動運転車両に実装して効果を確認しました。

日立はグローバルなお客さまに高信頼の自律制御ソリューションを提供するため、2021年から、
Automotive&Mobility、Industrie 4.0&Production、Agriculture&Food、およびDigital Healthcare*1などの領域のシステム工学分野で主導するFraunhoferIESEと共同で、人と自律機械が協調するシステムの安全設計技術の研究開発を進めてきました*2*3

今回開発した技術は、これまで開発してきた人と自律機械(異種のシステム)が混在する環境で安全と効率を両立するためのシステム制御において、システムの進化に応じて安全機能を動的に切替え、かつ、その安全性を論理的に保証可能としたもので、従来に比べ効率性を向上可能です(図1)。

本技術を自動運転車両に実装し歩行者と交差するデモ実験で効果を検証した結果、人のルール順守率向上に応じ車両の安全機能が自動で切り替わり、安全性を維持しながら車両が停止する頻度が減ることを確認しました(図2)。

今後、日立およびFraunhoferIESEは本研究成果を活用し、人と自律機械が安全かつ効率的に連携することで、安全性と生産性を兼ね備えた社会インフラシステムの構築に取り組みます。これにより、より安全で効率的な社会の実現に貢献していきます。

*1: Fraunhofer Institute for Experimental Software Engineering
https://www.iese.fraunhofer.de/en.html

*2:https://www.hitachi.co.jp/rd/news/topics/2021/0331a.html

*3: IMBSA2022(モデルベースの安全性と評価に関する国際シンポジウム)/SafeComp2023(コンピュータの安全性、信頼性、セキュリティに関する国際シンポジウム)

画像: 図1 Fraunhoferによる動的安全設計および、共生安全による安全と効率の両立コンセプト*2

図1 Fraunhoferによる動的安全設計および、共生安全による安全と効率の両立コンセプト*2

(動的安全設計:自律機械が環境を監視→分析→フィードバック→適合のループを回しながら、システムの安全機能を動的に切り替え、安全性の論証を行う設計技術)

画像: 図2 実験の内容

図2 実験の内容

(自動運転された実験車両と人が交差点で交差する。①車両の直前で人が横断歩道に走りこむこと(=ルール違反)が多い場合、安全機能により車両は自動停止する。②人が歩行速度を守り、横断歩道に飛び出さないように人の動きが変わると(=ルール順守率向上)、車両の安全機能が自動で切り替わり、安全性を維持しながら車両が停止する頻度が減る。(※実験時は、安全性確保(事故リスク低減)のため、自動運転車両にドライバーと補助員の2名が必ず乗車))

照会先

株式会社日立製作所 研究開発グループ
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