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ニュースリリース概要

疑似量子の活用で従来のMIによる材料開発期間をさらに20%短縮できることを実証
疑似量子コンピュータ技術を適用した機械学習により性能予測をさらに高精度化

株式会社日立製作所(以下、日立)は、材料開発の加速につながる新たな機械学習モデルを開発し、積水化学工業株式会社と進めているマテリアルズ・インフォマティクス(以下、MI)推進に向けた協創活動*1においてその有効性を実証しました。本モデルは、決定木を用いた材料の性能予測モデルの構築に、量子コンピュータを疑似的に再現する「CMOSアニーリング*2」を適用することで、さまざまな条件を網羅的に考慮することが可能です。これにより従来の機械学習モデルの予測精度を本モデルの適用により向上させ、材料開発の期間を約20%短縮できる見通しを得ました*3(図1)。日立は、本技術をLumadaの「材料開発ソリューション*4」として実用化していきます。また、本モデルを生産現場の運用や物流の最適化など、幅広い業界への展開をめざし、お客さまの価値創造に貢献していきます。
なお、本技術の一部は、12月17日から20日に開催されるIEEE Bigdata 2022において発表予定です。

画像: 図1 開発した機械学習モデルの概念図

図1 開発した機械学習モデルの概念図

*1 2022年9月20日付ニュースリリース、「積水化学と日立、材料開発におけるMI推進に向け、先進デジタル技術を用いた協創を開始」
*2 CMOSアニーリング : 磁性体の性質を説明するために考案されたイジングモデルを用いて組合せ最適化問題を解くために日立が開発している新型コンピュータ。
*3 予測された素材開発データの性能検証にかかる実験の回数を従来技術と本技術適用済の従来技術とで比較した結果。具体的には、過去の100個の素材開発データを元に、従来技術と本技術適用済の従来技術それぞれで性能予測を実施した結果、実際に評価の高い10個のデータを予測するまでに従来技術の場合は24個、本技術では19個の予測が必要だったことから、従来と比較し検証にかかる実験期間が20%低減すると試算。
*4 材料開発ソリューション : MIによるお客さまの新材料の開発を支援するサービス。

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