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複雑な治療を要する糖尿病患者の治療薬選択を支援するAIを開発

ユタ州とインディアナ州の電子カルテデータの統合分析により、少数事例の患者も支援可能に

株式会社日立製作所
University of Utah Health
Regenstrief Institute, Inc.

株式会社日立製作所(以下、日立)と米国のユタ大学(University of Utah Health)、米国のレーゲンストリーフ研究所(Regenstrief Institute, Inc.)は、複数の治療薬の併用などの複雑な治療を要する2型糖尿病患者の治療薬選択を支援するAIを開発しました。
世界の成人の10人に1人が2型糖尿病と診断されていますが、重症化に伴う視力低下や腎臓病などの合併症を防ぐため、一部の患者は複数の治療薬を併用して血糖値をコントロールする必要があります。従来、医師はそのような患者に対して、過去の経験など限られた知見から患者に適した治療を行う必要がありました。AIで治療薬選択を支援するためには、患者のデータを増やし学習させる必要がありますが、複数の医療機関の患者データを組み合わせるには、AIの専門知識と、複雑な医療データを用いた機械学習モデルの開発に関する幅広い経験が必要でした。
今回、3者は、ユタ州とインディアナ州の電子カルテデータを横断的に分析し、体重、検査値、治療薬などの病態が類似する患者の治療パターンを抽出して学習することが可能なAIを開発し、実証を行いました。データが少なく従来はAIの適用が困難だった患者に対しても、病態が類似する過去の患者の治療経過をもとに、服用する治療薬ごとの治療効果を予測します*1。本技術により、適切な治療の提案が可能となり、患者に合わせた個別化医療を支援します。
なお、本成果の一部は、医学論文誌「Journal of Biomedical Informatics」に掲載しています。

*1 糖尿病治療の代表的な指標であるHbA1c(ヘモグロビンA1c)値が処方後3ケ月以内に目標値を達成できる確率を予測。なお、HbA1c値とは、血液内の1~2カ月間の血糖値の平均を反映する検査値で、年齢や患者の状態を考慮して医師が個別に低減目標を設定する。

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